デラシン通信

症例⑫ :梨状筋症候群Ⅱ

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患者 40歳代後半 男性 会社員
主訴 右側臀部痛
初診 平成28年2月

〇現病歴
1週間前の降雪時に通勤のため2時間ほど歩行し、その翌日に雪かき作業を1時間したためか

〇問診
運動痛(+)前屈、右側屈、歩行、座位、坂道下り
自発痛(-)
下肢への放散痛(±)
下肢へのしびれ感(-)
下肢の脱力感・冷感(+)以前より冷え症体質
腰痛・膝痛(-)

〇一般状態
食欲・便通=異常なし 睡眠時に下肢脱力感で時々目が覚める
タバコ=吸わない アルコールは時々飲む

〇徒手検査法
側彎=右側に傾いている
前彎・階段変形=正常
前屈障害=(+)
側屈障害=左側(-) 右側(+)
後屈障害=(-)
知覚神経テスト=左側(-) 右側:鈍麻
膝蓋腱反射=左側(+) 右側(±)
アキレス腱反射=左側(±) 右側(-)
腰部神経根検査:ラセーグ・ブラガードいずれも(-)
股関節検査:パトリック=左側(-) 右側(+)
股関節内旋=左側(-) 右側(-)
股関節外旋=左側(-) 右側(+)
仙腸関節検査:仰ニュートン(-)
大腿神経伸展テスト=左右ともに(-)
大腿周径=左側47㎝ 右側50㎝
下腿周径=左側40㎝ 右側40㎝

〇考察
梨状筋は、尾骨の上にある三角形の仙骨と大腿骨の付け根の大転子とをつなぐ筋です。
この梨状筋が原因で生ずる鈍痛が梨状筋症候群といわれるものです。
梨状筋解剖図3つの構成要素:梨状筋症候群を引き起こすと考えられる3つの明確な条件が現在明らかになっています。
1.梨状筋におけるトリガーポイントからの関連筋膜痛
2.大坐骨孔における梨状筋によって神経および血管が圧迫される
3.仙腸関節の機能障害
梨状筋症候群はトリガーポイントから起こる筋膜痛症候群と考えられます。トリガーポイントに関連付けられる緊張帯と短縮した筋線維は、膨張を伴う持続した緊張状態にある筋の痛みで疼痛部位とほぼ位置と一致した。
*トリガーポイント
軽い刺激(圧迫、冷却、過熱、鍼の刺入など)により筋の攣縮および関連部位の関連痛をひきおこす過敏点をいい、単なる圧痛点とは異なる。
梨状筋解剖図②梨状筋解剖図

 

 

 

〇経過(施術期間54日:5回施術)
2回目治療前=ほぼ不変
3回目治療前=90%改善
4回目治療前=疼痛ほぼ完治 下肢脱力感と冷感は現状
5回目治療前=4回目治療前と同じ 下肢脱力感消失

〇結び
当院でも良く遭遇する梨状筋症候群です。
4年前と2年前に腰椎椎間板ヘルニアの手術され手術痕周囲の筋肉が硬直し細い鍼の刺入がなかなか難点でしたが施術回数を重ねる毎に柔らかくなり疼痛も軽減しました。
現在、疼痛は消失し日常生活、勤務に不自由はなく過ごされているとの事です。

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