とある新聞記事
高齢者が転倒して股関節の周辺を骨折することは少なくない。
その多くは大腿骨上端部で起こりがちだ。加齢で骨がもろくなったところに負荷がかかり、ちょっとした
きっかけで折れてしまうという。
イギリス・リーズ大学の栄養疫学研究グループは、1995~98年の期間、女性(35~69歳)2万6318人に
対して、食生活に関する217項目の質問を実施。股関節近くの骨折との関係性について調査した。
まず、①肉を週5回以上食べる ②同じく5回以下 ③肉は食べず魚を食べる ④卵や牛乳を時々食べる程度のベジタリアン、以上4グループに分けて状況を分析。全体で822人が同部位の骨折を経験したが、④のグループは他に比べて1.5倍以上もの骨折経験者がいた。④の詳細を見たが、体重やBMI値、年齢などに相関関係は
なかったそうだ。同グループでは、④は動物性の食材に多く含まれるビタミンDやB12の摂取量が少ないことに骨折の原因があると推測。骨折をきっかけに生活の質が急激に落ち、認知症や死亡リスクが高まるとし、
食生活の見直しを提言している。