患者 71歳 男性
主訴 右側臀部痛
初診 平成28年1月
〇現病歴
年末に電動草刈り機使用で所有地の草払いし翌日に発症する
〇問診
運動痛・自発痛・下肢への放散痛・しびれ感=なし
〇徒手検査法
腰部神経根検査:ラセーグ(-)*左側検査で右側臀部に疼痛
股関節検査:パトリック 股関節内旋・外旋 いずれも(-)
仙腸関節検査:仰ニュートン(-)
〇考察
梨状筋は、尾骨の上にある三角形の仙骨と大腿骨の付け根の大転子とをつなぐ筋です。
この梨状筋が原因で生ずる鈍痛が梨状筋症候群といわれるものです。
3つの構成要素:梨状筋症候群を引き起こすと考えられる3つの明確な条件が現在明らかになっています。
1.梨状筋におけるトリガーポイントからの関連筋膜痛
2.大坐骨孔における梨状筋によって神経および血管が圧迫される
3.仙腸関節の機能障害
梨状筋症候群はトリガーポイントから起こる筋膜痛症候群と考えられます。トリガーポイントに関連付けられる緊張帯と短縮した筋線維は、膨張を伴う持続した緊張状態にある筋の痛みで疼痛部位とほぼ位置と一致した。
*トリガーポイント
軽い刺激(圧迫、冷却、過熱、鍼の刺入など)により筋の攣縮および関連部位の関連痛をひきおこす過敏点をいい、単なる圧痛点とは異なる。
〇経過(施術期間6日:5回施術)
2回目治療前=40%改善
3回目治療前=80%改善 日常生活には不自由しないと事
4回目治療前=50%改善 経過良だったので3回目治療終了後に多少無理され右側パトリック、
股内旋がいずれも(+)
5回目治療前=90%改善 4回目に治療方針を少し変更したので効果大で改善
〇結語
当院でも良く遭遇する梨状筋症候群です。
今回は比較的に短期間で90%改善した症例です。
患者さまの要望でもありましたので自然治癒力に任せて終了し再発したら、すぐに再診するとの事でした。
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