とある新聞記事より
就寝前にベッドや布団の中で、スマートフォンを操作する人は多い。
こうした行為は睡眠の質を落とすという研究結果があるので注意が必要だ。
脳科学者で早稲田大学理工学術院教授の枝川義邦氏は、自己の研究に加えスウェーデンなど、ヨーロッパで同様の研究を行っている機関の調査結果を集め、世界各地のスマートフォンへの依存状況や弊害、対策などを報告している。
特に大きな問題となるのがスマートフォンの使い過ぎが原因で脳の働きに異常がみられる「スマホ脳」だ。
脳に疲労を起こすなど、昼夜を問わずさまざまな弊害があるが、睡眠にも大きな影響を与えるという。
例えば、スマートフォンの光で脳が昼間と錯覚し、メラトニンの分泌量を抑制、脳が覚せいして眠りが浅くなってしまう。また、寝ている間に見逃す情報があるのではという不安を生ずることもあるそうだ。いずれも脳が働き続けているので、睡眠本来の役割である休息を得られない。
枝川教授は、就寝前にスマートフォンを別室に置き、機器から意識を遠ざける「脱スマホ脳」を提案している。