とある新聞記事より
20年前、私は交通事故で右膝を負傷した。今でも後遺症があり、膝の痛みというよりも、負担がかからないようにと支えてきた左側の腰への影響が大きくなっている。
膝は、立つ、座る、歩くなど、さまざまな姿勢や動作に関与している関節だ。体重を支えたり、足への衝撃を吸収したりする役割も担う。骨、軟骨、靱帯、筋肉、腱などで構成されている複雑な組織なので、傷んでしまった膝を治すのは難しい。また、膝の周辺には筋肉がなく、栄養が届きにくいため、治りも遅い。
人体はケガをすると、その不具合を他の部分で補おうとする。すると、体に歪みが生じて痛みが出てくる。その結果、動くのがおっくうになれば筋肉や靱帯は衰える。
膝を長持ちさせるためには、まず太もも周辺の筋肉を鍛えよう。続けやすいスクワットやウオーキングなどがお勧めだ。
関節周辺の靱帯や腱は硬くなりやすいので、毎朝、動く前に1分間ほどストレッチを行おう。ゆっくりと曲げ伸ばしをするといい。膝は使うことで健康を維持できる。動かしながらケアしていくことを心がけてほしい。